AIの覇者 2018 11 25

 能ある鷹は爪を隠す。
しかし、ある時から爪を現す。

書名 日経エレクトロニクス 12月号
出版社 日経BP社

「もう爪は隠さない AIの『総取り』を狙う『Huawei』」
 早速、この雑誌から引用を始めましょう。
中国の老舗の通信機器メーカーである「Huawei」は、
アメリカの「Cisco Systems」のIPルーターに機能が似た製品で、
世界市場で急速にシェアを拡大した。
 それが理由で、2000年代前半には、
Ciscoとの激しい特許紛争に発展した。
 ところが、そこから10年あまりの間は、
一転して「2番手戦略」と呼ばれる、
競合他社に脅威を感じさせない戦略を取っていた。
 ただし、最近のHuaweiは、2番手戦略をやめたようだ。
Huaweiの2017年の売り上げ規模は、約10兆円相当と非常に大きい。
これは、Googleとほぼ並ぶ。
 Huaweiは、2018年第2四半期には、
スマートフォンの販売台数で、
Appleを抜き、Samsung Electronicsに続く世界第2位となった。
 今度は、AIの分野で市場を総取りする戦略を明らかにした。
AIプロセッサーとそのソフトウェア・スタックにおいて、
IoTセンサー向け、
スマートフォン向け、
パソコンやエッジ・コンピューター向け、
高性能サーバー向けのフルラインアップを揃え、
英国Arm、米国NVIDIA、米国Google、米国Qualcommなどに、
真っ向から対決する姿勢を見せ始めた。
(引用、以上)
 この雑誌は、1,800円と高い。
しかし、つい買ってしまうのは、
「分解スペシャリストが見た すごい製品その中身」という企画があるからです。
 先月号は、その拡大企画で、
「iPhone XS、XS Max分解 X線で見えたL字形電池の正体」という記事が圧巻でした。
 スマートフォンのような機器は、
単に分解しただけではわからない部分が多く、
X線写真を撮ると判明する場合があるでしょう。
 「ついにX線解析まで始めてしまったか」と、
驚きながら記事を読みました。
 ところで、私は、タマネギが好きです。
その独特な味が大好きです。
 だから、タマネギの分子構造が、どうなっているのか興味があります。
たぶん、その独特な味は、硫黄原子「S」が作り出していると思います。
そうすると、炭素原子「C」、水素原子「H」と、どういう組み合わせになっているのか。
X線回析装置を使えば、その分子構造を写真のように視覚的に見えるようになると思います。
「いろいろな分子構造をX線回析装置で見る」という企画は、お金がかかりすぎるかもしれません。
 この企画は、国がやってほしいと思います。
国の決算書を見ると、毎年、無駄遣いをやっています。
どうせ無駄遣いをするならば、このような企画で無駄遣いをしたほうが有益です。
日本を背負って立つ「未来の科学者」が出現すると思います。

SoC 2018 11 24
 今までの時代は、コンピューターの頭脳は、
「CPU」(中央演算装置)という言葉が使われていましたが、
これからの時代は、「SoC」という言葉がキーワードになります。
 「SoC」とは、「System-on-a-chip」の略語です。
「スマートフォンのCPU」という言い方のほうがわかりやすいのですが、
この言い方では不正確となります。
 なぜかというと、パソコンの内部構造を考えればよいのです。
パソコンは、外側の収納ケースの中には、マザーボードがあります。
 このマザーボードには、CPUやGPU(グラフィック・チップ)、メモリ、
通信用のチップが装着されているのです。
マザーボードにも、いろいろな制御用のチップが搭載されています。
 ところが、スマートフォンは、パソコンに比べて小さいうえに、
スマートフォンの半分以上が電池で占められているのです。
 そうなると、限られた場所に、
マザーボードのチップ、CPU、GPU、メモリ、通信用のチップを、
別々に搭載することは不可能です。
 そこで、外見上は、CPUに見えるチップに、
マザーボードのチップ、CPU、GPU、メモリ、通信用のチップを詰め込んだものが、
「SoC」(System-on-a-chip)となります。
 つまり、パソコンの頭脳は「CPU」、
スマートフォンの頭脳は「SoC」と覚えればよいとなりますが、
これからの時代は、「SoC」が中心になってきます。
 なぜかというと、これからの時代は、
「IoT」と言って、万物がインターネットに接続される時代です。
すべてのものにチップが搭載され、インターネットに接続されます。
 しかし、電化製品などの「すべてのもの」には、
チップを搭載する場所が限られています。
そうなると、やはり、「SoC」方式になると思います。
 スマートフォンと「IoT」が主流になってくると、
「CPU」という言葉は、あまり使われなくなってくるでしょう。
 もちろん、「SoC」方式にもデメリットはありますが、
チップの集積度が高くなれば、
パソコンの頭脳も、「SoC」方式になるかもしれません。
 中国のファーウェイの最新鋭の「SoC」は、大注目です。
アップルの「SoC」やサムスンの「SoC」を上回るでしょう。
つまり、コンピューターは、中国の時代となるかもしれません。


































































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